スクラップの処分方法とは?正しい手順とおすすめの処分先を解説

sukurappu_syobunn_i

建設現場や工場、家庭のリフォームなどで発生するスクラップは、放置するとスペースを取るだけでなく、環境や法的なリスクも伴います。

スクラップには再利用可能な資源が多く含まれているため、適切な方法で処分することが大切です。

この記事では、スクラップの種類ごとの処分方法や、処分時に気をつけたいポイント、処分先の選び方についてわかりやすく解説します。

目次

スクラップとは?

スクラップとは、使われなくなった金属類や機械部品、建築資材などの廃材を指します。処分対象となるものの多くはリサイクルが可能であり、適切に分類・回収することで再資源化されます。主に以下のような種類があります。

  • 鉄スクラップ(鉄筋、鉄パイプ、鋼材など)
  • 非鉄金属スクラップ(銅、アルミニウム、ステンレスなど)
  • 雑品(家電や自転車など金属を含む複合物)
  • その他の建設系廃材(木材やプラスチックなどを含む場合も)

スクラップは、その種類によって価値が大きく異なるため、処分の前に適切な分類を行うことが重要です。

スクラップの主な処分方法

回収業者に依頼する

スクラップを大量に処分する場合や種類が多岐にわたる場合は、スクラップ回収業者に依頼するのが一般的です。

専門業者は種類に応じた選別と処分ルートを確立しており、重量に応じて買い取りを行っている場合もあります。

鉄や非鉄金属の市場価格に基づいて査定されるため、処分費用がかからないどころか収益になることもあります。

業者を選ぶ際は、産業廃棄物収集運搬業や古物商の許可を持っているかを確認することが大切です。無許可業者に依頼すると違法となる点がリスクです。

自治体の粗大ごみとして出す

家庭から発生する少量のスクラップであれば、自治体の粗大ごみ回収を利用する方法もあります。

スチール棚や古い金属製家具、使用済みの工具などが該当します。

ただし、自治体によって回収品目や回収日、料金体系が異なるため、事前に各自治体の公式サイトなどで確認が必要です。

一部の自治体では、金属類の回収を行っていないこともあるため注意が必要です。

自分でリサイクル業者に持ち込む

自家用車などで運搬が可能な場合は、地元のリサイクルセンターや金属回収業者に直接持ち込むこともできます。

銅やアルミ、真鍮などは、相場が高めであるため、持ち込みでの売却により処分費用をかけずに済ますことが可能です。

ただし、汚れた金属や異素材が混在している場合は、買取対象外になることもあります。事前に清掃や分別をしておくと、買取価格が上がる可能性もあります。

不用品回収業者に依頼する

引っ越しや大掃除のタイミングでスクラップ以外の不用品もまとめて処分したい場合は、不用品回収業者に依頼するのが便利です。

一括で引き取ってもらえるため手間がかかりませんが、スクラップ単体で処分するよりも費用がかかることがあります。費用対効果を考慮したうえで利用を検討しましょう。

スクラップ処分時の注意点

産業廃棄物と一般廃棄物の区別をつける

事業活動によって発生したスクラップは、産業廃棄物として扱われます。

この場合、産業廃棄物収集運搬業や処分業の許可を持つ業者に依頼しなければなりません。

また、処分の過程を記録するためにマニフェスト(産業廃棄物管理票)の作成が義務づけられています。

家庭から出るごみや少量の廃材は一般廃棄物として扱われ、処分の手続きや責任範囲が異なります。

金属の種類で価格が大きく変動する

スクラップの種類によって買取価格は大きく異なります。一般的に価値が高いとされるのは、銅、アルミ、ステンレスなどの非鉄金属です。

鉄くずも量があれば売却できますが、単価は非鉄金属よりも低くなる傾向があります。

2025年時点の一般的な価格目安は以下の通りです(相場により変動あり)

  • 鉄くず:10~30円/kg
  • アルミ:100~150円/kg
  • 銅:800~1,000円/kg
  • ステンレス:50~100円/kg

価格は純度や状態、付着物の有無によっても変わるため、できるだけきれいな状態で持ち込むことが理想です。

無許可業者には依頼しない

スクラップの処分を安易に格安業者に頼むと、違法な不法投棄や環境汚染の原因になることがあります。

特に無料回収をうたっている業者の中には、許可を持たない違法業者も存在します。

業者のウェブサイトや名刺で、古物商や産業廃棄物収集運搬業などの許可番号を確認しましょう。

【まとめ】スクラップの処分は適正業者に依頼をしよう!

スクラップは、放置せずに適切な方法で処分することで、資源として再利用され、環境にも経済的にもプラスになります。

少量であれば自治体の粗大ごみとして処理する方法もありますが、大量の処分や買取を希望する場合は、専門の回収業者への依頼やリサイクルセンターへの持ち込みがおすすめです。

処分の際は、金属の種類や量に応じて最適な方法を選び、法令を順守した業者に依頼することが大切です。適切な処分を行うことで、廃棄物を無駄なく再資源化することができます。

目次